○クッキーについて徹底解説!
クッキーは、小麦粉・卵・砂糖・バターなど、少ない材料で簡単に作れるため、お菓子の中でもより手軽に楽しむことができます。
また、贈り物としても人気ですが、ギフトとして贈る前に、ちょっとだけクッキーについて知ってみませんか。ここからは、クッキーについて徹底解説いたします!
・似ているようで違う!?クッキーとビスケットの違い
似ているように感じる「クッキー」と「ビスケット」。日本では、クッキーはビスケットの種類のうちの一つで、基本的には同じものを指すようですが、お菓子業界では違いが明確に分けられていることをご存じでしょうか。
その違いについてですが、一般社団法人全国ビスケット協会により交付された「ビスケット類の表示に関する公正競争規約及び同施行規則」によって、以下の条件を満たす場合のみ「クッキー」と呼んでもいいと決められているようです。
[クッキーと呼べる条件]
(1)「手づくり風」の外観を有するもの
(2) 糖分及び脂肪分の合計が重量百分比で40%以上のもの
(3) 卵製品、乳製品、ナッツ、ドライフルーツ、蜂蜜などにより特徴付けを行い、風味よく焼きあげたもの
(4) 全国ビスケット公正取引協議会の承認を得たもの
単に「ビスケット」と似ているお菓子だと思っていましたが、「クッキー」には明確な基準が設けられていたのですね。
・「クッキー」と「ビスケット」の由来は?
「クッキー」と「ビスケット」は発祥の地も違うようです。どのようにして誕生したのか、それぞれの由来を見ていきましょう。
[ビスケットの由来]
「ビスケット」の由来についてですが、その始まりは古代ヨーロッパと言われています。
1万年程前、古代ヨーロッパの人々が航海や遠征、旅行で遠くへ行く際に、日持ちがする「携帯食料」として持ち運ばれるようになったのが始まりのようです。
パンを乾かしてもう一度焼き、水分を飛ばして作られた、「ビス(二度)・コクトゥス(焼かれたもの)」が元となっており、後にビスケットと呼ばれるようになりました。
簡単に作れて美味しく、持ち運びができることから、多くの方に親しまれ、瞬く間にヨーロッパ中へと広まったそうです。
[クッキーの由来]
「クッキー」は、オランダが始まりの地と言われています。
オランダ人がケーキなどの焼き菓子を焼く際に、温度や風味を確かめるために、先に焼いたものがクッキーの起源となります。その後、オランダからの移民がアメリカへ移住する際に持ち込んだことから、アメリカ中で広まったそうです。
また、その背景として、オランダ語で「小さなケーキ」を意味する「koekje(クオキエ)」が「cookie(クッキー)」の語源とされています。
・各国の呼び方の違いをご紹介
世界中で愛されているクッキー。他の国ではどのように呼ばれているのでしょうか。
実は、「クッキー」は世界共通言語ではないようです。日本であれば「クッキー」「ビスケット」などというように、細かく分類して呼んでいますが、世界ではあまり細分化せず、まとめた総称で呼んでいるようです。
アメリカでは、先述した通り、オランダ語で小さいケーキを意味する「koekje(クオキエ)」が語源となっているので、「クッキー」と呼ぶようですが、実は「ビスケット」という言葉も存在するようです。アメリカにおける「ビスケット」は、食後などに食べるやわらかいパンのことを指し、お菓子のビスケットとは異なりますのでその違いを覚えておきましょう。
その他にも、ヨーロッパやアメリカとは全く違う呼び方をしている国もあるようです。 中国では「ビンガン」、ロシアでは「ペチェンイェ」と呼んでいます。また、ロシアには「ロシアケーキ」というクッキーに似たお菓子があり、堅い生地の上に柔らかい生地をのせて焼くのが特徴です。
「クッキー」は国によって様々な呼び方で呼ばれているようですね。
・実はこんなに沢山!クッキーの豊富なバリエーション
クッキーは、定番のものから珍しいものまで様々な種類が存在します。見た目や味・作り方で特徴が異なるクッキーの種類を、ご紹介いたします。
・ラング・ド・シャ
クッキーのなかでも、比較的軽い食感が魅力のラング・ド・シャ。
生地を平らな形状に焼くのが特徴で、丸い形や四角い形をしたものなどがあります。また、日本では生地でチョコレートを挟んでいるタイプがよく出回っており、多くの方から親しまれているのではないでしょうか。実はラング・ド・シャ発祥の地とされているフランスでは、細長い楕円形や真ん中がくびれたひょうたん型をしているものが多いようで、チョコレートも上からかけたものが主流だそうです。
ざらざらとした舌触りが特徴的なラング・ド・シャ。その舌触りと形状から、フランス語で『猫の舌』を意味する「ラング・ド・シャ」と呼ばれるようになったようです。
・チェッカークッキー
チェッカークッキーは棒状の生地を切り落として作るアイスボックスクッキーに分類され、2種類の生地から作るチェック柄(市松模様)が特徴的です。
奇抜な見た目は、クッキー缶の中に入っていても、他のクッキーに劣らず目を引きそうですね。
・ステンドグラスクッキー
ステンドグラスクッキーは、生地の真ん中をくり抜き、溶かした飴を流し込んで焼いたクッキーです。
飴の部分が半透明で、可愛らしい見た目の為、ギフトとして贈るのにもぴったりです。
まるでステンドグラスのようにキラキラと華やかな見た目のクッキーは、一目見ただけで虜になり、受け取った方もちょっと幸せな気分になるでしょう。
・ビスコッティ
イタリアで人気のビスコッティは日本で馴染みのあるクッキーとは少し違い、硬い食感が特徴です。生地の中にアーモンドを入れて焼くのが主流で、一度焼きあがった後にもう一度焼いて出来上がります。そうすることにより、水分が飛んで香ばしさが増し、おいしく保存に優れたクッキーに仕上がるそうです。このように、「ビス」が「二度」、「コッティ」が「焼く」を意味することから「ビスコッティ」と呼ばれるようになりました。
余談ですが、ビスコッティは「小さな歌」を意味する「カントゥッチ」とも呼ばれています。こちらは、噛んだ時の音が歌っているように聞こえる為、この呼び方になったとされています。
・型抜きクッキー
クッキーの中でも、比較的家庭で作られているのが型抜きクッキーなのではないでしょうか。ハートや花、動物やキャラクターの形をしたものなど、様々な形のクッキーがありますよね。
近年では、若い世代を中心とした「推し活」などをきっかけに、文字の形をしたクッキーや、生地の上にアイシングクリームを施したアイシングクッキーなどが人気となっているようです。
・絞り出しクッキー
贈り物によく選ばれているクッキーですが、どんな点が人気なのでしょうか。クッキーが多くの方に指示される理由をご紹介いたします。